骨萎縮の客観的評価法

投稿日:2021年5月15日 更新日:

CRPSの自賠責認定基準のひとつに骨萎縮があります。骨萎縮とは、骨塩量(骨のミネラル成分)が減少して骨密度が低下することで発生します。俗っぽい言い方をすると「骨がスカスカ」になった状態です。

 

実臨床では定性的に骨萎縮の存在を判断しますが、訴訟の場では定性評価ではなく定量評価を求められることがあります。

 

そのような場合には、DICOM viewer(医療用の画像閲覧ソフト)を用いて、骨の透過性を計測します。骨の透過性を数字で表すことができるので、骨萎縮の判定に非常に有用と考えています。DICOM viewerで測定される数字はピクセル値です。

 

ただし、単純X線像のピクセル値は、CT値のように絶対値ではありませんので、相対的なことしか言えません。本当に骨塩量が少ないかどうかは、DIP法という校正用のスケールを用いて撮像して比較することが必要です。

 

しかし、CRPSの臨床経過の中でDIP法が施行されていることはほとんどありません。そこで、骨萎縮の判定には、長管骨の骨端と骨幹部の透過性の比較(ピクセル値の比較)をすることになります。

 

  • 骨萎縮が高度=透過性が高い=X線透過量が多い=ピクセル値が高い
  • 骨萎縮が無い=透過性が低い=X線透過量が少ない=ピクセル値が小さい

 

多くの機種において、透過性とピクセル値の関係は上記のごとくとなります。つまり、骨萎縮が高度=ピクセル値が高いという関係が成り立ちます。しかし、あくまでもピクセル値は絶対値ではないことに注意が必要です。

 

骨萎縮を正確に判断するには、骨萎縮の出やすい長管骨の骨端と骨幹端のピクセル値で比較します。その際には何も写っていない部位を基準点として、その部位のピクセル値を控除する方が望ましいでしょう。

-ブログ

Copyright© メディカルコンサルティング合同会社 , 2021 AllRights Reserved.