脊椎椎体(圧迫)骨折でのMRI検査の有用性

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椎体骨折の診断でMRI検査の有用性は言うまでもありません。骨粗鬆症の予防と治療ガイドラインにも、発生後2週間以内は単純レントゲンよりも診断率が高いと記されています。

レントゲンで写る骨折線はMRI検査ではT1強調画像では低信号領域(黒)として写ります。新鮮骨折ではSTIRという撮像条件が重要で、この条件で椎体が高信号(白)になっていれば、T1強調画像と合わせて新鮮骨折と診断できます。

骨折後の経過をMRI検査で追っていくと、順調に骨癒合が得られた場合はT1強調画像では約3ヶ月で正常化すると言われていますが、骨癒合が遷延化する場合では6ヶ月後も椎体内部にT1強調画像で低信号領域が残ると言われています。

ただしSTIRで椎体信号が正常化するには、順調に骨癒合が得られた症例でも約1年かかる場合があります。したがってSTIRで高信号が認められたからといって新鮮骨折と即時に診断できるわけではありません。他の撮像方法、レントゲン写真、臨床症状から総合して診断を下す必要があります。

ここまでT2強調画像について何も述べていませんが、椎体骨折でのT2強調画像の重要性はあるのでしょうか。大阪市立大学のグループは多施設研究でT2強調画像での信号変化が椎体骨折の予後に関わるとの研究結果を報告しています。予後が悪い骨折とは、簡単に言えば、“時間が経つと潰れる骨折、潰れて神経を圧迫する骨折”、“なかなか癒合しないもしくは最終的に癒合しない骨折”のことです。詳細は割愛しますが、海外を含め他の施設からもMRI検査での信号変化を分析し、予後を予測する研究がいくつも報告されています。

このようにMRI検査は診断だけでなく、予後予測にも役立つことが報告され、今後益々その重要性が増してくるものと思われます。

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