なぜ関節内骨折は重症なのか?

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自賠責においても、関節内骨折は重視されます。それでは、なぜ関節内骨折は通常の骨折よりも重視されているのでしょうか。その理由は、関節内骨折を併発すると将来的に変形性関節症に移行する危険性が高まるからです。

 

関節内骨折が変形性関節症に移行する理由として、主に下記の2つがあります。

  1. 関節面の不整が残存して関節適合性が破綻する
  2. 関節内骨折の受傷時に関節軟骨損傷を併発している

 

まず①ですが、正常の関節は極めて精巧な2つの関節面から構成されています。例えてみれば関節の表面は鏡面加工のようになっており、ほぼ同じ曲率半径の関節面が2つそろうことで、痛みのない関節運動が可能となります。

 

関節内骨折では、そのうちの片方の関節が段違いになるため、関節の適合性が破綻してしまいます。片方が正常でも、関節内骨折をおこした方の関節はガタガタになるため、関節を動かす毎にゴリゴリ鳴って関節を破壊し続けます。

 

つまり、関節内骨折は、関節破壊を引きおこすトリガーとなるのです。このため、通常の骨幹部骨折と比較して関節内骨折の有無は自賠責においても重視されます。

 

②の関節軟骨損傷ですが、正常の関節では骨端の表面は「鏡面加工」された関節軟骨に覆われています。この弾力性があって表面がツルツルの関節軟骨が存在するおかげで、スムーズな関節の動きが可能となります。

 

関節内骨折を受傷する時には関節に軸方向の強烈な力が加わるため、関節内骨折=関節軟骨損傷の等式が成り立ちます。傷んだ関節軟骨は正常の軟骨に再生することはなく、性能に劣る線維性軟骨に置き換わります。

 

線維性軟骨は関節軟骨としての性能に劣るため、経年的に変形性関節症へ移行する原因となります。このように①②の原因が重なることで、将来的に大きな障害をきたす素因ができてしまうのです。

 

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