高齢者の圧迫骨折

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前回のブログでも記しましたが、単純X線像で骨に異常が認められなくてもMRIで異常を認めることがあります。

 

骨粗鬆症性脊椎椎体骨折(圧迫骨折)は“骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン”でMRIは早期の椎体骨折の診断や新旧の骨折の判定に有用であると推奨されています。

 

交通事故を含めた外傷後、外傷がなくても強い腰痛を訴える高齢者では椎体骨折を疑いMRIを行うことは最近では標準的と言えるでしょう。また椎体の変形が今回の痛みの原因か、過去の骨折の結果を見ているのかを知るためにもMRIは有効です。

 

診断の上で注意しなければいけないのは、椎体骨折は実際折れている部位よりも末梢側に痛みが出やすいということです。胸腰椎移行部での骨折の場合、ウエストの辺りを痛がることが多く、痛がる場所を中心に写真を撮っても骨折はみつかりません。

 

交通事故での高齢者の椎体骨折では、保険会社は必ず症状照会で骨粗鬆症の有無とその程度を訊いてきます。どの程度(何割程度)骨折に関与していたかを訊いてきますが、骨の丈夫さ、骨強度というものは骨密度だけでなく骨質もかかわってきます。現在のところ骨質を正確に評価する方法はなく、高齢者の素因がどの程度骨折に関わっていたかを推測することは不可能です。しかし少しでも骨粗鬆症があったり、骨折の既往があれば、後遺障害認定で保険会社は素因減額を主張してきます。当然のことながら、この辺りが被害者と保険会社の争点になってきます。

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